感化と変化の記録

3.俺14

体験と生活と芸術の考察ブログ

高速道路でレッカーを呼んだ事から学ぶ

原因と結果

原因はオルタネーター(発電機)の故障だった。オルタネーターはエンジンによって動き、ステレオやエアコンなどを動かしたり、バッテリーに電力をためたりする役目を果たす。

参考:オルタネータとは? :電気装置の基礎

それの故障で、今回の事態になった。

後で分かったことだが、サインは故障以前にあった。ABSの警告灯だ。それが点灯すると、「ABSが今機能しないですよー。気を付けてくださーい」という意味なんだそうだ。

車のABS警告灯まとめ!ランプ点灯の原因と故障の解除方法! | MOBY [モビー]|初めて車と出会う人の為の車情報メディア

これで初めて知った。当時は、「(ブレーキ踏んでないけど、)何か勝手にABSが作動してんのかな?」とむしろ有り難いくらいに思っていた。それが実は危険信号だった。

レッカーを修理工場に運んだ後、オルタネーターを丸ごと取り替えた。整備士の話によると、電気を伝えるコイルが錆びて断線していたらしい。経年劣化。それで、発電しても他の機関に電気を伝えれなかった。バッテリーにも充電できないので、蓄電してある電力を使いきって車は停止したというわけだ。

ちなみに、「コイルがサビによって膨らんでボディアース(?)に当たると、そこから放電して知らぬ間にバッテリー切れ」という場合もあるそうだ。

また、事故当日以前から度々鳴っていた、ベルトの「キュルキュル」という音。これは関係ないらしい。滑っている音だが、発電にはそれほど影響ないらしい。

事故後の手記

何から書き始めればいいのか。

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今、それほど混乱してはいないのだがどうにも筆が進まない。とりあえず時間を追って書いていくことにする。


終わりの始まりはここからだったのかもしれない。

「どるるるるぅぅ……ぅどるるるる」

車のアイドリング中にエンジン音が一瞬途切れる事が何度かあった。その度に「止まるのかよ(笑)」と笑い飛ばしていた。

今思えば、それが危険のサインだったのかもしれない。

今日は、新潟にある自宅を昼過ぎに出発して、300km離れた静岡へ移動していた。

序盤は積もった雪や凍りかけの路面にビクビクしていたが、思っていたよりもかなり早く普通の道路になったので、心配要素がなくなった。そう、今日は雪のことだけを心配していた。

そして、高速では「良かったー」とばかりに飛ばしていた。


いくらかの時間が過ぎ時刻は17時近く。山やトンネルの柱や水蒸気を照らして素晴らしい景色を作り心を楽しませてくれた太陽はほぼ沈み、辺りは暗くなっていた。

「暗くなるの早いなあ。16:55。早いなあ」

そんなことを思っていた時だった。突如スピードメーター付近の各種ランプが一斉に点滅し始め、燃料計やエンジン回転数のメーターが全て0になった。

※これが「電力不足によるものだ」ということは後で分かった

バッテリーの充電警告ランプが点灯した。バッテリーが無くなるとフットブレーキが使いものにならなくなる事を知っていたので、「ブレーキダメ→事故」がすぐさま頭に浮かび、これ以上走るのをやめることにした。

よく覚えていないが、停車可能な小さなスペースが良いタイミングで見つかり、そこに止めた。

さて。何をしたらいいか分からない。というか、いま車がどういう状況なのか分からない。「バッテリー 点灯」で検索。

「警告灯の点灯が一時的ならオルタネーターが弱っている」

「それがずっとなら故障なので、 JAFやディーラーに相談」

と書いてあった。

参考:車のバッテリーランプ(バッテリー警告灯・充電警告灯)が点滅して消えない時の対処法! | MOBY [モビー]|初めて車と出会う人の為の車情報メディア

ランプを見る。どう考えても後者の「オルタネーターの故障」だった。この時点で静岡への到着はもちろん、この場からどこへも行けないことが確定した。普段、エアコン類を一切使わないのだが今日に限って……。そのことが悔やまれる。

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昼、準備を終えて外に出ると晴れ間が見えたことに旅の安全を安心したものだったが、それは幻だった。「もう会えないかもしれんから」と茶化しておばあちゃんに握手をしたことが全くの冗談ではない方向にいる。

顔上げると、ハザードランプは不規則に、かつ薄く点滅している。目で見て確認するため、外に出る。「ぶぅわん!」と強風でドアが勢いよく開く。凍てつく風だ。寒い。幸い雪は混じっていないが、風の勢いと寒さは「マヒャド」だ。

片側一車線で、すぐ近くを車が通っている。後ろに回ると、ランプは頼りない光を緩やかに放っている。車内に戻る。

さて。JAFに電話することにした。会員ではなかったので料金のことが頭をかすめたが、背に腹は代えられない。ダイヤルを押す。係の人が出る。そして、状況の説明し始めた時に、

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この車が通りかかった。この人達(ハイウェイパトロール)に大分助けられることになる。

先ず、任意保険の会社に電話し、レッカーを呼んでもらうことを教えてもらった。そうだ、それがあったか。そして三角のあの反射板がない時は、代わりの物を貸してくれる。ヲタ芸で使うサイリウムの点滅する版みたいなやつ。

説明を聞いている間も例の凍てつく風が手加減を知らずに襲ってきていて、私は人目をはばからずにガクブルしていた。追突も勿論怖いけど、この寒さも怖いぞ。確実・着実に命を奪っていってる。安心と信頼の熱搾取だ。かなり着込んでいるつもりだったが、歯が立たない。ひとまず、車内で保険会社に連絡することに。

パトロールの人に「上り73.6キロポスト」という耳慣れないが正確な場所を教えてもらっていたので、それと高速の名前を伝える。レッカーを手配してもらった。

その間、パトロール員 × 2名に車を前から押してもらい、車をより安全な場所へ移動する。私は運転席でハンドルの操作。かろうじて開けることができた窓から声のやり取りをして、レッカー車が入るくらいのスペースを空けた。

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対処法から安全確保までやってもらった。ありがとうございます、助かりました。彼らはもう帰るとのことで、先ず黄色いチョッキを渡してきた。

「これは外で待つ用の物だけど、寒すぎるから中で待ってていいよ」とのことだったので、それを着て車内に乗り込んだ。確かに、追突による死亡よりもこの寒さの方が怖い。

さらに彼らは、対処法と電話番号が書いたパンフレットとアンケート置いていった。

「また何かあったら「#9910」に電話して」

ええ、是非電話させていただきます! ありがとうございました。

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この車、度々見かけてはいたものの接点がなかったので、どこの会社がこれで何をやっているのか全然知らなかった。どれくらい知らなかったかというと、「警察関係なのか?」と見かけるたびに気を引き締めるほどだ。それが、今日を機会に知れた。ちなみに、「反射板ないと、すぐ警察に切符切られちゃうからね」と教えてくれたので、警察と関係はなさそう。

皆さん、高速で何かあったらこのハイウェイパトロールまで電話を。他のパトロール員の事は知らないけど、彼らの対応はとても良かった。「アンケートによる評価のため」というのは勿論あるけど、みんながハッピーなので良いだろう。

よく見ると、待避所の壁面に電話番号が書いてあった。

「ぷしゅーぅぅぅ……ぅ」と力なく窓が閉まったのを最後に、いよいよ私の車のバッテリーが底をついた気がした。窓ってあんなにゆっくり閉まるんだ。


保険会社から折り返しの電話がくる。地元の「山梨重機」という会社に来てもらうことになった。これがまた対応がすこぶる良かった。それはまた後で書く。到着は、遅くても30分後だそうだ。

ここで困ったのは「車を具体的にどうするのか」。何も考えていなかったので、保険会社の人の提案に従うことにした。それは、「今夜は車をこの付近に運び、我が身は誰かに運んでもらい、自宅に帰る。そして翌日、レッカーで車を運んでもらう」というものだ。時刻の関係上、それは仕方のない事。

このやり取りの際、「どの修理工場に運ぶのか」や「(翌日が土曜日なので)土曜に営業しているのか」などの情報が必要になった。なので、そういうのを決めていない人は備えておこう。

ちなみに、任意保険の補償は「特約」というもので、30万円まで(レッカーなら約500km)まで負担してくれるそうだ。約200kmのレッカー移動の総額170498円、自己負担は0円。「任意保険なんて絶対いらん」と思っていたがこんな時に役立つのか。

そしてレッカーの人が来る。「重機」という会社名からも想像するに、レッカーが本業ではない。荷台に乗せる際、本線の方にズルズル進んだ時はヒヤッとした。しかし、それ以外のことは120点だった。もう何から何までやってくれた。ハイウェイパトロールへの退去連絡、本日の宿探し、保険会社への連絡、翌日の運び先のディーラーへの連絡。自分でやろうとしたら、「あぁ、いいよ、やっとくから」という具合だ。

事故の原因などについて話しながら高速を降りる。この時、「Google マップのレビューで絶賛しよ」と心に決めた。

上に「本日の宿」と書いたように、今日自宅に帰るのはやめた。というのも、この人が「翌日一緒にレッカーで向かった方が親も楽でしょ」と提案してくれたからだ。

2軒目の宿に電話している最中、「『喫煙可の部屋でもいいか』って言ってるけどどうする?」と聞かれたが、「あーあー、もう何でもいいです(笑)! どこでもいいです」と即答した。泊まれればどこでもいいです。レッカーの依頼はちょくちょく来るらしく、宿の手配の時の手慣れ具合からもそれが窺えた。

レッカーの山梨重機の人は白髪坊主のおじさんで、年は60ぐらいだった。パッと見「工事現場にいそうだな」と思った。失礼な話、あまり知識を持ってなさそうな印象を持った。しかし、それは本当に失礼だった。

それは天気の話をしている時に分かった。冬の気圧と雪と寒さについての説明が専門的で、内容についてはよく分からなかったが、「詳しいな」と思った。その気持ちをそのままぶつけてみると、「んー、というか……」と返ってきた。仕事柄、天気を気にしていたら自然と詳しくなったそうだ。これが「体得」というものなのか。かっこいいぜ。そして、そういう「経験から学ぶ」みたいな事に憧れる気持ちもあった。

(2016年12月16日)

オルタネータの修理にかかった費用

(2017年1月21日)

レッカーで修理工場に運び、オルタネータの修理をした。中古品は避け、「リビルト品」という中古品の再生版を選択した。費用は工賃込みで37000円。中古の車を買うとこういうこともあるのか。春に車検を通ったばかりの中古車(約75000km走行)を23万円購入、そこから9か月後の出来事であった。