感化と変化の記録

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3.俺14

体験と生活と芸術の考察ブログ

妙な納得感を生む絵とは?(佐野美術館:「世界を魅了した青」)

芸術・デザイン

2015年3月25日

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「世界を魅了した青」という展覧会に行ってきた。そこで気づいた日本画の特徴らしきものは、以下の記事に書きました。

fromztoz.hatenablog.com

白で表現されるモノ

雲が薄黄土色、海が紙そのままの白で表現されている。「何も塗らない」ってのは特別なことではないみたいだ。空の青と、海の青が白ということは、青が白で表現されているということだ(これについては後で別の結論が出ます)。

で、最初の説明書き見たら、「青絵の具は明治前当時(良好な色が出なくて)貴重だった」んだと。テーマについての説明を見る前に「青」に無意識的に気づくとは……。やるやん?

毎回思うんだけど、ほとんどお年寄りしかいないこの状況。「見て一体どうするの?」と思う。悪い。

特徴を見つけよう

絵の輪郭。線が万年質で書いたようなぼったさを持っている(水墨画みたいですね)。今回の鑑賞で「日本画を日本がたらしめるものは何か」を見つけたい。

最初の青って、藍がスタートだったんだなー。しかも藍は染物用だったから、扱いづらかったらしい。

1発勝負のはずなのに線がガタガタしていないのは凄いよな。 全部が同じ細さで描かれておらず、木の幹や枝で太いところがある(太い線がそのまま影の役割をするものある)。直線はたぶん定規か何かでまっすぐに描いている。

各特長

美人画。線の滑らかさが綺麗だ。


写実的というより、絵として美しく見えるように描かれている印象。 木とかも、綺麗に見えるように配置。動物、道具、植物、波さえも。 その証拠に、ありえない角度で本が開かれ、文字が見えるように描かれている絵がある。 綺麗のバランスのために描かれている気がする。


荒木飛呂彦の絵画展に出てるような絵は日本画に影響を受けているな。 配色の仕方を見て、そう思った。


顔のパーツがデフォルメされていたり、背景がシルエット化されていたり、木の輪郭だけ描いて、影の部分だけ描く絵がある。


ていうか全部同じ顔じゃねーか。この同じ顔って誰似なんだろう。


西洋画を模写したのがあるが、何となく違いが分かった(ここです)。 日本画はあまりカクカクしてない(自然物は例外)。西洋画はリアリティ追求のために曲り線が多い。特に服。日本画の服はすっ、とひと筆で。


どの絵にも1部分描かれていないものある気がする。屋根の模様上部だったり、空だったり、床だったり。「後は想像で補ってねー」みたいな。


人間は細い筆、木や草は太い筆とか。

描く人は「観る」?

皆通り過ぎるの速いけど、たぶん絵を描かない人たちだな。

続 特長

「着物の模様メイン」みたいなところけっこうあるな。髪の毛、服の模様は繊細極まる。ここで思うのが、「見せたいものを際立たせるため」なのだということ。屋根とか空とか床とか顔とか山肌とか、書き込まないことによって、書き手が見せたい髪だったり服だったりの美しさを際立たせる。「わびさび」と関係あるのかな?

本テーマとは全然関係ない観点で見てるよ。青の変遷とかどうでもいい。生身の部分は基本的に細い感じで描かれている。髪の毛は一番繊細にかかれている。

日本画の好きなところ

掠れて、淡い感じ。いいなぁ。綺麗に見せるための人のポーズや着物のなびき方、物の配置……。「綺麗だなあ」とか「うわ、かっこいい」と思う絵が多くある。

歌川国貞ええなあ。

余談

着物と外人の組み合わせは最強でしょ。

妙な納得感

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画像:著作権フリー作品「富嶽三十六景」

葛飾北斎富嶽三十六景神奈川沖浪裏』

富士山の色と波の色を同じにしているところに感動。よくよく考えると山肌が青っておかしいはずなのに、納得して、「ああ確かに同じ色だもんな」と思ってしまった(荒木さんの絵もそうですね)。

風景画にはあまり興味ないと分かった。人物画だよ。

色をその通りに塗らないのも荒木さんに影響与えているわ(木の幹が緑だったり、背景が金色だったり)。それは1830年くらいからの、葛飾北斎とか歌川国芳とか。

余談

生身を簡略化するのってマネキンみたいだなと思った。

歌川広重

『日本橋の白雨』

「白雨じゃねーじゃん!」とツッコミを入れたくなるところ。雨が黒で描いてある。一貫して風景は水墨画のようだと思った。遠くの風景ほど簡略化されていた。風景画の人物はデフォルメが強めかな。シルエットが結構かっこいい。

小話

「上着を部屋の外のソファーに置いといたら、帰るときになくなっていた」ということがあった。どうせ受付にあるだろうと思ったから、気にしてなかった。そんな中、上着を受け取って帰る間際、受付の人に言われたこと。

「(上着、)結構探してらしたんじゃないですか? そうだったら申し訳ないなと思って

嬉しかった。何が嬉しいって、別にそんなこと言わなくても世界は進むし、給料は変わらないのにだ。 無償の好意的なものが嬉しかったのさ。

あと、この展覧会で感じた日本画の特徴は日本画の特徴は、「浮世絵の企画展に行って感じた「日本画の特徴」」に書きました。

(2015年9月23日)