雑記に次ぐ雑記

体験と生活と芸術の考察ブログ

映画のオーディションに参加したときの話

2014年11月某日

オーディション会場に入ると、結構な数の椅子が置いてある。横には審査員の席がいくつかあり、正面にはホワイトボードが置かれている。そして、演技する空間が中央に設けられている。

あっ、これ本当のオーディションじゃねーか!

それが一番最初の感想だった。人をたくさん呼ぶ作戦なのかな。明かさないんだよね、広報の段階ではさ。具体的に何をやるのかを。

こんなにちゃんとしているとは! でも、事前に詳細を聞かされなかったからこその参加だと思うから、そこは良しとしよう。

オーディション直前

受付で「B-3 名前 20歳 大学生」と記入し、セリフ集を受け取った。これはオーディションのとき、各々がセリフを選んで演技をする。セリフは6種類。ジブリや水戸黄門、人間失格などがあった。

何回か分けて行われたオーディションらしいが、この回は40人もの参加者だった。

印象的だったのは、「The 子役」の存在。挨拶や対応の仕方がそれ。 「すみませんっっ!」、「あ、ありがとうございます!」、「楽しみだなぁ♪(連呼してた)」 と、セリフみたいな話し方をする少女がいたんですよ。

東京の女優スクールに通っていたらしい。 親やスクールで、ああしなさいこうしなさいと言われているんだろうなと思った。今から「べき」の人生は、疲れるんじゃないだろうか。疲れるというか、楽しくないだろうね。

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僕はというと、待っている間、緊張で足が重かった。

でも、リズムを口ずさんだり、落ち着いた素振りを見せて、余裕ぶっていた。笑顔。 緊張といっても、それほどではない。何があるか分からなかったからだと思う。

オーディション開始

始まると緊張した。40人の前に出て、一人ずつ演技。

大半がおじさんおばさんで、30-50代の人が多かった。劇団の人が4人(アマチュアで15年の人がいた)、子供が4人、中学生が2人、学生が2人。男女比でいうと4:6位。

割合的に「女性の方が演技上手いな」と思った。

家でやるのとは違い、間の取り方や思い切りが難しかった。表情も硬かっただろう。もっと練習したい意欲にかられた。

ここ重要

ここで、今回の一番重要なポイント。自分が家で練習していて思ったことでもある。

台本のセリフに存在する感情を、自分事に落とし込む」ということがとても重要。本当に自分がその感情と一体化したとき、違和感のない演技ができることを体感している。

なりきるんだけど、自分事のように扱う。自分事にするんだけど、個性は出さない。そんな矛盾した難しさがそこにはあると思う。

後は強弱、間だと思う。後者2つは二の次で、1番大切なのは感情の落とし込み。というか、強弱と間は小手先の技術感がある。それらは落とし込むことで生まれなきゃダメか。

面白かったこと

本当にいろんな人がいた。上手い人、下手な人、笑いを取る人、十人十色。名刺を印籠にする人や、男性なのに女性役をやるという人もいた。

自己紹介の時に「彼女いません」と言っていた人は、演技でもエンターテイナーだった。演技の最中に、自己紹介での彼女いない宣言の伏線を回収していた。「こういう高度なことをやってみたいなー」と憧れた。

もじもじして、全然演技ができなかった10歳の少年。昔の自分を見ているようだった。

また、37歳男性、自己紹介は人生経験をにおわせる堂々たるものだった。しかし、演技は下手だった。次の40歳男性も棒読み。やはり練習と落とし込みなくして良い演技はできないということか。

開放感!「今日知った」「会場に来るまで知らなかった」とセルフハンディキャッピングが散見されました!
(2014年11月4日 20:23)

最近自分はこれをしないように心掛けている。だって格好悪いもの。 落選しました。

余談:「演技すること」の良い面

「何かを演じる」ってのは単純に楽しい。一人でやる分には。他には……。

1.感情に優しく

演技の練習にはいいことがある。それは、「夢っていうのはっ、追いかけるもんだろ!」みたいなセリフの時、普段は絶対に出さないテンションや感情が表に出てくることだ。

セリフだから演技だから、という免罪符によって、あるはずだけどどこかに行ってる感情に居場所を与える。だから、続ければもっと感情が豊かになるんじゃないかなと思った。

2.日常

日常に活きる。あるじゃん、ちょっと演技することって。そこで役立つかな。

後、僕は「お前それホントに思ってるの」とか「感情こもってないよ」と言われることがあります。なので、それの改善にもなるかなと。

最後に

「いい経験をしてほしい」という意味合いも込めて開催された、今回のオーディション。その意図は素晴らしいと思う。開催者に感謝をして終わります。ありがとう。

(2015年8月28日)